カラスなあたしと、うさぎな俺。
ろく


次の日──


「葉山さん!おはようございます!」


「おはよ、」


まじ眠い、まじ眠い、まじ眠い。



「葉山さん、今日の朝ご飯はホットケーキです。昨日テレビで美味しそうなホットケーキが出てたので。」


お皿に乗せられたホットケーキ。


まだ湯気が出てて、バターが程よく溶ける。



「これ、家でつくってんの?」


「いえ、家庭科室です!あそこは俺の部屋見たいなものですから!」


あぁ、権力者、ね。



「いただきまー…」


うまっ。


バターだけなのに甘い。


生地にメープルシロップ入れたんだ。



「はい、紅茶、バニラ風味です。」


おぉ……、手がこんでる。



「あの、葉山さん、今日、一緒に帰りませんか?」


まだ登校してきたばっかなのにもう帰る話しか。


「あたし、首輪買いに行くから無理。」


「俺の首輪ですか!?」


何喜んでんだ、ドM。



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