アネモネの花束を君に

「開けてもいい?」

「ああ」

箱を開けてみたら、そこにはオルゴールが入っていた。

「あっ!俺そろそろ行くわ。」


――そう、真白の家の久坂家は武道に特化した家。そのため毎日すざましいほどの鍛練がある。暇ということが言える時間なんてそうそうないのだ。

「わざわざ急がしいのにありがとね〜。」

私は笑いながら、真白に言った。

「じゃあな!…あ!脱走はするなよ!?」
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