隠せない気持ち【新☆パラレル・ワールド企画作品】
「発射ぁ〜っ!」

"ドカーン!"

怜の掛け声とともに放たれた砲弾は、緩やかな放物線を描き空を駆け抜けて行く。

「次は?先着20名様限りだよ。早い者勝ちで恨みっこナシね」

撃ちたい…深も龍太郎も思いは同じだ。

しかし…

「あなた…解ってるとは思うけど…撃つんなら…離婚よ」

龍太郎は妻の容赦無い一言に脱落した。

そして深も

「くそっ…何で俺は学生なんだよ」

自分の才覚で稼げない深は自分を呪った。

そうこうしてるうちに

「一発目着弾しました。目標破壊率75%」

なる甲高い声が響いた。

どうやらアナウンサー志願の男が観測役に名乗り出たらしい。
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