恋迷路〜マイゴノコイゴコロ〜
「ゆかちん、最近、どぉ?」
教室に戻ってから、ゆかちんに聞いてみる。
「どぉって、どーゆーことよ!」
ケラケラと笑うゆかちん。
「その…恋、とか?」
自分でも何を言っているのか分からなくなってきた。
「どういうことよ、それ。ってか、柚杞はどうなのよ!」
質問するどころか、反対に聞き返されてしまった。
うーん…
夏樹先輩について話題をもっていくのって難しいなぁ…。
「ねぇ、気になる人とか…いたりしないの?」
そう言った瞬間、ゆかちんの顔が心なしか緩んだ気がする。
「…いるよ、気になる人。」
そう言ったゆかちんは、今まで見てきたゆかちんの中で一番、女の子らしくて──…
直感的に、あぁ、恋してるんだなぁって思った。