God of Death
『アイト、少し休んでいくか?』
 右手に握りしめた鎌が、心配そうな声で尋ねる。低くてよく響く、普段は凄みのある声が、今日は何処か弱々しい。
「いや、平気だ」
 アイトは少し強がってみせたが、宙を蹴る足取りはふらついている。今にも真っ逆さまに地上に落ちてしまいそうだ。
 
 鎌には、アイトが強がっていることが手に取る様に分かったが、あえて何も言わなかった。
 アイトは、進む速度を緩めない。
 
 気が付くと、東の空に真っ赤な朝焼けが出来ていた。
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