月と太陽。
がちゃ。

美月「ただいまぁ。」

シーン。

やっぱり。

誰も返事なんかしてくれないよね。

そう思い。

玄関の靴の数を見てみると、二つともなかった。

美月「なあんだ。出かけてるだけか。」


母「美月。お帰り。」

父「お。お帰り。」

美月「うん。ただいまぁ。」


そんな風景が頭から、離れない。

はぁ・・・。

深いため息をついた。

そして。

テーブルに鞄を置こうとした。

美月「何・・・コレ・・・。」

そこには。

離婚届と、ビリビリに破かれた家族の写真。

美月「ヤ・・・ダ・・・。」

泣きながら、写真の欠片を集めていく。

私たち家族って・・・。

こんな風に引き裂かれちゃうのかな??

もう、遭えないのかな??

そう思うと。

やっぱり私って子供なんだなって思う。

だってね??

ひとつひとつ泣きながら、

欠片を集めて、元に戻そうと

必死になっている私が鏡に映っていた。
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