月と太陽。

カッコ悪いプロポーズ

接着剤も。

セロハンテープもない。

わかんないけど。

家族の絆ってヤツでくっつくんぢゃないかって

欠片を拾い集めて、

切れたところと切れたところを何度も重ね合わせて。

くっつけ。

って、何度も何度も願った。

馬鹿だよね・・・。

高校生にもなって。

接着剤もセロハンテープも何にもないのに。

切れたものがくっつくって。

はぁー。

本当に。

自分の馬鹿さ加減は神だよね・・・。

がちゃ。

ドアが開いた音にも全然気づかなくて。

必死に欠片を重ね合わせてた。

そしたら。

ぎゅ。

美月「え??」

「俺が。美月と。美月の家族の接着剤になるから。」

美月「何ソレ・・・。」

一言聞いて、分かったよ。

誰の声かって。

太陽「一応。プロポーズのつもり。」

美月「かっこ悪いプロポーズ。」

太陽「かっこ悪くてもいい。俺のキモチ・・・受け取ってくれる??」

美月「当たり前。」

そう言って。

太陽に、優しいキスをした。
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