青春はこれからだ!!
「よ~くやったぁ!!」

今日の松村先生は機嫌がいい
周りの視線も考えずに俺に抱きついてくる
まったく苦しいし恥ずかしいからやめてほしいものだ
端っこで凝視してる小沢をなだめるのは誰だと思っているんだ
こんなに先生がハイテンションな理由は
いつもは3人しか集まらないこの部屋に2人の訪問者が訪れたからだ
2人の訪問者とは宮本と桜井くんだ
宮本は下をうつむいたままため息をついた

「おい、松村ーここにはおにゃのこはいないのか?」

宮本は?と首をかしげる松村先生を見るとずーんと暗くなり、「あーそう・・」とつぶやいた
たしかにマンションの一つの部屋のなかで5人の男が集まるのはむさくるしい
流石の俺も流石に汗臭いこの空間はがまんならない

元はといえば、今日の昼休みに
宮本が小沢はともかく、
この俺佐野史孝をバカ呼ばわりしたせいだ。

怒り狂った俺をなだめるため
宮本が俺がじゃんけんでかったら演劇部らしきものにはいるという条件を飲み
結局バカの仲間入りをするということになった。

最初は
はっwwwwwざまぁwwwwwww
なんていう心境だったが
今になって俺も微妙に後悔している

「あのー秋人先生、これって何の団体なんですか?」

と桜井くんが先生にしつもんする
先生は言葉をつまらせると俺を捨て犬のような目でみてくる
悪いが、俺にもわからないぞ
すると、小沢が前に乗り出して言った

「えーっと、こっこれはな、
先生がふみちゃんの演劇の才能をみこんでできたもので
勉強も演劇もやろうというものなんだが、
勉強全然してないじゃんっていう
部活ではないあれだ、SOS団てきな団体だ!!」

一生懸命意味不明な団体を説明する小沢をみるとないてくる

「へーそうなんだー」

と先生自身も納得している
こいつ・・という目で小沢が先生をにらみながら
苦笑いをしている

「じゃあこれはまだ名前が決まっていない団体なんだな」

「そうだ」

「・・・決めたいなーなんて」

桜井くんがうわめづかいで小沢を見てニヒヒッとわらう
先生がソレをみてうなづく

「そうですね、新入団員もいるということですし、
名前決めちゃいましょう!!」
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