Love Water―大人の味―




「そのままの意味だ。

まさか、分からないなんて言わせないからな」



威圧的な口調に強い光を燈した瞳。



その瞳が再び近づいてくる。



「……っ、」



「もう、『上司』と『部下』の関係は終わりだ」



そう告げた桐生部長は、最後の距離を一気に無くした―――……。




―――――――――――
―――――――――




土曜の朝は、いつまでも寝ていられるから、まるで天国にいるみたいに気持ちがいい。



彼と付き合ってた頃は、毎週のように週末には彼のマンションに泊まりに行っていた。



そしてあたしはいつまでも寝ているの。



彼は優しくあたしを揺すり起こしてくれて。



『雨衣、朝だよ』って。







………だけどそんな夢はもうなくて。



目を開けると、枕が涙で濡れていた。




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