苦い舌と甘い指先



嫌いな理由なんて、甘いものが苦手だ。ただ、それだけ。



もう気持ちの悪くなる話は聞きたくなくて、勢いよく机に突っ伏した。


こうなると何を言ってもあたしが聞かないと言う事を、ミツは知っている。



「後で覚えてろよ!」



そう言ったっきり黙ってしまった。パラパラと紙の捲れる音で、渡した漫画を読み始めたのだと理解する。

どうでもいいけど、少年雑誌って、手 黒くなんない?


まぁ、ホントどうでも良いんだけどさ。




あーあ。



今日も平和だ。




教師にとっちゃ、こんな悪夢はそう味わいたくないのかもしんないけど。


こんなレベルの低いガッコに転勤させられた時点で未来は無いよね。



ヤる事しか考えてない男共。


ヤられた数を競う女共。



マジ終わってんな、うちのガッコは。



せいぜい避妊とビョーキには気を付けてくださーい。と、心の中で言ってみる。



こないだ教室のカーテンの裏から喘ぎ声が聞こえた時はビビったね。





まあ、それもどうでも良いんだけどさ。








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