melt ~心の隅まで溶かしてよ~
次の日
朝起きて
支度して
だれも起きていない家に向かって
「行ってきます・・・・」
もちろん返事なんて帰ってこない
さみしいなんて
今更・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私のわがままで地元から遠い
私立高校に通っている
だから昨日悠我クンがお隣駅
だったのにも驚いた
悠我くん・・・・・
不思議な人だった
あんなに優しい顔をする
男の人がいるだろうか
////
一人で照れるなよ
柄じゃないぞ
「え・・・」
駅のホームに
「よぉ」
「悠我くん?」
なんで・・・・
「ん?」
「駅・・・・」
「あぁ・・・」
「・・・」
「おはよう、美琴」
「お、おはよ・・・///」
「一緒に行ってもいい?」
また無邪気に笑顔を見せる
「うん」
なんて
そっけない返事だけど
実は
ものすごく嬉しかったりする
そんなのお見通しと
いうように
「さみぃ」
っていいながら
私の頬にカイロを当てる