ヌードなアタシ

メールを打つ指が止まった。

顔を上げて目が合った瞬間
きゃーっと叫んだ奈緒は
アタシに飛びつくように抱きついた。


『なに?なに?どーゆーコト?
だれ?ちょっと、もぉ!
やっぱり、隠してたんでしょ…
話しなさいよぉ』



一気にまくしたてる。



『ちょっ…奈緒!声、大きいよ…
隠してないってば。

なんか急に…そーゆーコトに
なっちゃったみたいで…』



アタシは瞬くんとの出会いから
昨日までのコトを
掻い摘んで話した。


『ステキ…
年上の彼なんて…
こまちちゃんっぽいし。

いいなぁ…私も彼氏欲しいっ!!』


『卓己くんがいるでしょ』


奈緒は口を尖らせて
『だって…』と、ため息をついた。


『卓己くん…気づいてくれないし…
きっとね、女子の中では
私と一番親しいと思うんだ!
だけど…』


『だけど?』


『恋愛感情をもって…
私のコトを、意識している様子が
全く感じないんだもん』


『アタシも最初そうだったよ…
告白されて…意識しだしたら
ドキドキするようになっちゃった…』


奈緒は暫く考え込んで
アタシの手を取り両手で強く握る。


『告白する!
私、頑張る!
応援してね、こまちちゃん!』
< 152 / 346 >

この作品をシェア

pagetop