ヌードなアタシ
引き戸を開ける。
湯気に運ばれた油の焼ける香ばしい匂いと
威勢のいい声。
アタシ達は奥のテーブルにつく。
『奮発してお寿司でもって思ったのに…』
店員さんが水を持って来た。
『塩ラーメンと…こまちは?』
『えーと、醤油ラーメンください』
ケイちゃんの何食べたい?に
ラーメンと答えたアタシの意見が通り
ここに来た。
『昨日テレビでラーメン特集やってて
なんか無性に食べたかったの』
『あ〜分かるぅ…
テレビで見ちゃうと
なぜか食べたくなっちゃうのよね』
ケイちゃんはジャケットを脱ぎ
隣の椅子に掛けて…
なにか思い出したのか身を乗り出す。
『こまち、さっき
バスに向かって手を振ってたでしょ?』
『うん、ほら…
話していたバンドの卓己くんだよ。
一緒に帰ってきたの』
『ほぅ!青春してるねぇ〜』
ケイちゃんの嬉しそうな顔。
『家業の手伝いしてるって話した。
モデルの仕事が
最近面白くなってきたって言ったら
頑張った方がいいって。
やりたい事は思いっきりやれって…』
『うん』
『それてね、実は…
昨日そのこと考えてたんだ…』