ヌードなアタシ

先生と奈緒に付き添われ
校門に向かって歩いていた。

電話を切った後、気が動転したアタシは
めまいを感じ、その場にへたり込んだ。


『こまちちゃん、大丈夫だよ…』


奈緒の必死な顔が、すぐ近くにあった。

校門の横に停めた車から
ケイちゃんが慌てて出てくる。


『担任の小原です。
お電話頂いてから
職員室でこまち君を待っていたのですが
現れなかったもので…

教室にもいなかったので
生徒達と探したところ
玄関にしゃがみ込んでいました。

…ショックを受けているようです』


『こまち…』 


ケイちゃんはアタシの背中に手を回し
車の助手席に座らせた。


『そうでしたか…
お騒がせして申し訳ありませんでした。
ありがとうございます』


『…あの、これ』


奈緒の心配そうな声…


『ありがとう…』


ケイちゃんはスクールバックを受け取り
2人に頭を下げて車を発信させた。


『…大丈夫?気持ちわるい?』


『…ううん。もう、大丈夫』


しばらく沈黙があり
ケイちゃんは低い声で話し出した。


『昼近く起きてシャワー浴びたらしいの。
でも、いつまでたっても出てこないし
様子を見に行ったら倒れてたって…』




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