レイニイデイ



大きな畑を一周して帰ってくると、シュンはつばさの耳元で呟いた。

それを忘れないように一生懸命てけてけと走ってお父さんの元へ行く。

「ん、どうしたつばさ?」

『ぶっ転ばずぞ!!!』

「・・・・・」

お父さんは笑顔のまま固まった。お兄ちゃん達は腹を抱えて笑っている。
シュンも笑いながら近寄ってきた。

「つー違ぇよ。《転ばす》じゃなくて《飛ばす》だよ」

「またお前がつばさに変な言葉教えたのか!!!」

17歳のシュンはやんちゃ真っ只中で、教育によろしくない言葉をつばさに教えてはお父さんに怒られていた。
それが日常だった。
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