君の光を想う




静まる空間に一つの音が鳴った。

声の主は理解している。


扉方向へ視線を遣ると羽井祐馬。


思わず表情が強張る。




「良い所に。祐馬、今な」


「親父は黙ってて」




いつも自信有り気につり上がる唇には笑みは無く、真っ直ぐと俺の瞳を見てくる羽井祐馬。



それに応える様に俺も羽井祐馬の瞳を見つめ返した。




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