君の光を想う
「でもさ、倖谷は柚のナイトじゃん、昔から。ね、男と二人なんて、心配だと思わない?」
ナイトではないが、
心配、に決まってる…
何かを訴える様に、揺るがない強い瞳、逸らしたくても逸らせない。
「分かったよ」と目だけで承諾すると佐倉が小さく笑った。
「決まりね。じゃあ日曜日、11時に現地の遊園地ね。」
タイミング良いのか、悪いのか、昼休みを終える合図のチャイムが響く。
手をヒラヒラ振りながら、校舎へ駆けていく佐倉。
食い損ねた弁当を持ち、教室へと戻った。