音のない世界





「…よかった」





"何が?"





海斗は羽菜から
ノートをとり、汚い字で書いた。




(緊張してるかと思った。


こわくない?)






その言葉の下に、
私も書く。



(大丈夫。

海斗がいるからこわくない)





「…そんなこと言うなよな…」





"何?"





"なんでもない"






私たちは潮風を感じながら


中学校へ行った。






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