背番号1のエース



あなたはこんなとこまで可愛いのね…



で、なにかしら?


大きく息を吐いて、荒れ荒れな呼吸をもう一度整えてから顔をあげると



沙耶と同じように余裕な顔をした部員達。



あぁ、みんなごめんね。

毎日毎日練習がんばってたんだよね。


わかってる、わかってたよ。




とかなんとか言って、


部員への謝罪はつかの間だった。




ドロドロに汚れた沢山のユニフォームの中に


ひときわ輝いてみえる人に目が止まる。




-… 一ノ瀬センパイ




ジーッと見つめているあたしに気付いて

照れくさそうにニコッと笑うと




センパイはブルペンへと消えていった。




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