禁断愛 母と悪魔の子
同愛
(一)
夜、ハザマさんが遊びに来てくれた。
手には食料がいっぱいつまった袋を持って。
「ごめんね、いつも」
「いや、別に構わない。……ホットミルクか?」
冷蔵庫前に食料を置いた人はくんと鼻を動かし、鍋に入っているものを見事に当てた。
「うん、キストがね。また眠れないっていうから」
「……、そう、か。なあリディア」
「ハザマさんの傷もよくなってきたね」
「『も』?どこか怪我したのか、リディア」
「違うよ。キスト。キストの傷も最近良くなってきたんだよ」
「……。リディア、あのな」
「と、できた。ハザマさんもどう?」
「いや」
「ああ、甘いのは舌が好かんだっけ?」
「まあな」