禁断愛 母と悪魔の子
「ハザマがいたんでしょ」
「“ハザマさん”、でしょ?ハザマさんはいい悪魔だよ、何もしないから」
「だって、ハザマはいつもお母さんに会いに来るから」
「それは女、子供だけじゃ危ないからって見に来てくれているだけだよ」
何度も言ったよね、とさとしても、どうもこの子はハザマさんが好かないらしい。
小さい子なりに「ママが取られる」と不安にでもなっているのか。
「大丈夫。ハザマさんよりも、お母さんはキストのことが大好きだから」
言えば当たり。
ぱあ、と顔を明るくしてキストはジャンプした。嬉しさの表現だろう。
「僕もお母さんがいっぱいいっぱい好き」
「うん。じゃあ、一緒に寝ようか」
「はーい」