月の恋
運命は巡り…

『行ってきま~す』

朝 7:00

いつもの桜並木を歩きながら学校までの道を歩く

自転車通学もできるし学校までの送迎バスもあるが

いっつも早く家を出て歩いて行くのには立派な理由がある!



『……あ!』

おったーーー!!


この桜並木の近くには学校があってうちは毎日朝練をしてるある男の子を一目見たくて来てる


あっ!変な誤解せんとってや
男に飢えてる女じゃないし
変質者でもストーカーでもあらへんからな!

これは世界一般論で言う恋?ちゃうな……憧れ!そう!憧れみたいなもん!



憧れの彼の名前は
西村 司(にしむら つかさ)くん


3ヶ月前、うちは北海道の高校からこの大阪の高校に転校してきた。

登校初日、学校までの道が分からんくて迷ってたうちに道を教えてくれたんが西村君


初めて喋ったあの日から朝何度か部活姿を見てかっこええなぁ~って思ったんがことのはじまり

まぁ!この桜並木を歩くんが好きやから早う家出てるんもあるけどな




うちは元々大阪に住んでてんけど親の都合とかであっちこっち転校してまわってまたこの大阪へと戻ってきた。


うちの大阪弁はどこ行っても治らんくて正直大阪に戻ってこれたんは嬉しかった。




ピピピッピピピッ

ん?……っうぇ!やばい!


鞄に入れていた携帯が最終アラームを鳴らす。


この音は…
全力疾走で行っても学校に間に合うか間に合わないか…本当に“最終”の知らせをする音である



昔のこと思い出してたら時間大分くってもうた!はよ行かな遅刻や!


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