ラブトラップ
南が口にする『早川さん』の一言に、思わず顔が引きつった。
心臓の奥の辺りがひりひりと焦げ付くような痛みを、訴えてきて、私は思わず南の腕にしがみつく。

「や……だ。
 南、それは困るんだけどぉ~~~っ」

「そうでしょうとも、そうでしょうとも」

南はふふんと笑って見せた。

「そこで、よ。リン。
 モノは相談なんだけど、駅前に新しく出来たクレープ屋さん知ってる?」

「……うん」

急に何を言い出すのだろうと、私は目を丸くする。
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