駆け引き×スクープ2~雪月鬼~
ヨダレを拭いていると
「じゃぁ、2人で行く?」
ふぁ?
間抜け面な自分。
「嫌?」
反射的に頭をぶんぶんと横に振る。
「嫌なんかじゃ!むしろ……」
ここで口を噤んでしまった。
あれ?
私、何言おうとした?
「じゃあ、行こうか。多分桐谷辺りがうるさそうだから朝、早めに出て、起きる前に帰ってこよう。」
「そうですね、わかりました。」
私もうるさそうだ。
しぃが。
「あ、あと遥君もか。」
ボソリと呟いた栗塚さんの言葉は私には聞こえなかった。