駆け引き×スクープ2~雪月鬼~





「!!」




成田の顔色が変わる




「ねぇ成田さん、その小瓶の中身、何かわかります?」



「い、いや……わからないな」



「ですよね♪
でも、その小瓶、山内さんから受け取ったんですよねー」



「そうだよ…?」



「山内さん、被害者のすぐそばにいたんですよね~‥それ、毒じゃないですか?」



「ま、まさか!君は山内さんが犯人だと思うのかい?」



「さぁ?でも、その小瓶調べれば一発ですよね。その小瓶の中身がテトロドトキシンなら、山内さん、犯人確定♪」



「だけど身体検査では私からは何も出なかったわ」




後ろから、声がした。




振り返れば、山内が立っていた。




ゆっくりと、こちらに歩いてきた。




月詠を通り過ぎ、成田の横に並ぶ




「確かに、私は毒を入れられる隙はあったわ、だけど小瓶を捨てる時間はないもの」



「…そう、でしたね」




山内は笑った。




黒く、暗く、低く、




不気味に笑った。











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