彼女のご機嫌
「楓のバカっ…!」
「え??杏奈ちゃん泣いてんの?」
「っ…誰のせいよッ…」
あたしは泣いてしまった。
あたしだって不安なんだもん…。
楓モテるし…あたし素直じゃないし、可愛く無いし…。
「ふぇ…もー…」
「―…とりあえずこの公園に入って話そ?」
楓の言う通り公園で話すことにした。
「どうした?」
「……。」
「話さなきゃ分かんねぇよ?」
「あ、あのね?」
「ん?」
楓は優しく聞いてくる。