黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】




「持ち歩きゃあしねーよ。せいぜい保存しとくだけだ。」


『結局、買うのか。』



女の子たち、


頼むから、写真売らないで。



なんて思いながら文化祭は終わった。



――
―――
――――…




「文化祭、売り上げ優勝おめでとー!みんな、九条に感謝しやがれ!」


文化祭二日目が終わった放課後の教室。


塚原の言葉でみんなが私に頭を下げた。



「「九条さん、あざーっす!」」


『え、うん。なんか怖いから頭上げてよ。俺は何もしてないから、感謝されても……。』



不良たちから一斉に頭を下げられるのは、意外にも不気味だ。



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