―HATUKOI―
あたしの平凡だった人生が変わる運命の
出逢いが近ずいていることも知らず呑気に
暇を満喫していた…
「あ!」
急に紗夜が何かを思い浮かべたように
大きい声をだした。
「ん~っ?どしたあ?」
梨緒が頭の中をはてなマークにして聞いた。
「うふふ…っ」
紗夜の不気味な笑いに嫌な予感。
「イタ電して遊ぼお~!」
「「は??」」
あたしと梨緒が声をそろえて言うと、
「新入りの男にね!」とか意味深な笑いを
浮かべて携帯に手の伸ばして携帯をいじってる。
「あ、もしもし~っ」
ブチっ・・・
電話をかけては切ってかけては切って
変な遊びをして面白がってる紗夜・・・っ
元々、悪い遊びが好きな梨緒は
いつの間にか参加してるし…。
ん?
電話の相手って誰?
そういえば新入りの男?って?
紗夜の新しい彼氏?
「ね~っ!紗夜!っ電話の相手って誰?」
「高橋悠佑」
ん?誰だ?
タカハシユウスケ?
まだ中学に入ったばかりのあたしは、
クラスの人意外の名前が覚えられていない。