【短編】君に捧げる『物語』
「…――ねぇ、新しい物語を考えたんだけど」
「うん。聴かせて欲しいな」
ほんとはね、全部知ってるよ。
5回連続で席が前後になるなんて、偶然じゃないよね。
どんな真実も、どんなフィクションも、全てを受け入れてみせるよ。
だって、もっともっと君のことを知りたいから。
…それと、あの物語ね最後に書いてあった運命の人って……
「昔々あるところに、
とっても幸せな女の子がいました」
-fin-