３ヵ月

大ちゃんにとっては、ただ自分の気持ちを満たしたかっただけかもしれないし、私に好意があって言ったのかはこの時は分からなかった。 けれど、
大ちゃんは優しくそっと私を抱き寄せた。
とても温かかった。改めて人の温もりを感じた。

大ちゃんは女の人を抱きしめるのは初めてではないと思うけど私にとっては初めてで、抱きしめられる幸せを知った。そしてそのままキスをした。

そっと私を離し、
「車に戻ろっか？」
その言葉で車の中へと戻った。
「ごめんね。」いきなり謝ってきた。
「何で謝ってんの？」
「いや…初めてだったんでしょ？」
「そうだけど、それが？」
「なのに、初めてがこんな俺で。」
「謝んないでよ。やだったら断ってたし。」
「そっか。」
大ちゃんは安心していたようだ。
「ねぇ、携番交換しない？」
こうして番号とアドレスを交換し、私を駅まで送ってってくれ、自宅へと帰っていった。
この軽い出逢いが、後々進展していった。