御退散
大天狗:そろそろ、地獄の旅路へ出発してもらおうか・・・大羽扇っ!!風塵風の舞いっ!!


大天狗が手に持つ巨大な鳥の羽で作られたような扇で頼光一行を扇ぐ

すると、そこから強風が吹き、頼光一行はその強風により、空の彼方へと飛ばされてしまったのである。


頼光:ああああぁぁぁぁぁ・・・


ところ変わって、こちらは妖鬼一族の本拠城である大江山城の一室である。ココは玉藻前の部屋であり、入り口には2人の侍女がいる。玉藻前と茨木童子が何やら水晶玉の前にいる。


茨木童子:玉藻前殿・・・。

玉藻前:ギ〜ヅデ〜ヨ・・・水晶よ・・・悪路王を映し出せ・・・コレで通信可能じゃ

茨木童子:ありがとうございます。


水晶には片膝ついた悪路王が映っている。


茨木童子:悪路王か・・・

悪路王:はっ!!

茨木童子:その方の支配したる陸奥国に我ら妖鬼一族の討伐を目論む武士どもを送った。本拠城から妖怪を2体送る故、始末致せ。詳細はその者たちに伝えさせる。すでにオボロ車を出したゆえ、あと1刻(2時間)ほどでつく・・・

悪路王:お任せ下さい。妖鬼一族に逆らう者は、この悪路王が始末致します。

茨木童子:一つ言っておく。酒呑童子様が家臣、灯台鬼がそやつらの手にかかり、倒された。ゆめゆめ油断するな・・・

悪路王:はっ・・・


水晶から悪路王が消えた。玉藻前の妖術による通信が終わったのだ。ちなみに玉藻前とは着物に身を包んだ女性である。
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