放課後姫とヤンチャな騎士
澪が華乃子とリビングでお茶をしていると、隆晶が神妙な表情で言った。


「隆晶くん…」


澪はそう言うと華乃子を見つめ、二人は顔を見合わせてクスリと笑った。


「お母様まで…」


隆晶がため息をつくと、華乃子は優しく目を細めた。


「隆晶さんは心配なのね?
でも大丈夫、乃里子さんには澪さんが付いているのだし…
隆晶さんは、あの姿がお嫌い?」


華乃子が首をかしげると、隆晶は慌てたように首を振った。


「乃里子はどんな姿でも可愛いにきまっています!
ですが…」


「なら大丈夫よ。
乃里子さんは大丈夫。」


華乃子は優しく微笑んだ。


「隆晶くん、もし乃里子が学校嫌いになっていたら、変装してまで学校へは行かないよね?
それに、いじめを避けるために変装するような弱い子でもない。」


澪の言葉に、隆晶はコクリと頷く。


「乃里子はね、高等部に進学したら新聞部を立ち上げるつもりなのよ♪
今はそのための準備期間ってところかしら?」
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