放課後姫とヤンチャな騎士
「乃里子!!」


剛志も教室を飛び出した。


未来と陽太も剛志の後に続く。


大勢の客で賑わう廊下を、三人が駆け抜けていく。


途中で乃里子の行方が分からなくなり、剛志は部室に向かった。


ノブに手をかけると簡単に動く。


「乃里子!?」


部室には誰もいなかった。


「剛志!?
待てって言ったのに…」


未来と陽太はようやく剛志に追いついた。


剛志は崩れるようにソファーに座った。


「あーくそっ!!
何なんだよ!!」


剛志は手近にあった本を床に叩き付けた。


陽太はため息をつきながら本を拾い上げた。


「剛志は知らないから…」


未来が呟いた。
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