放課後姫とヤンチャな騎士
そう全てはそこから始まったのだ。


乃里子は何も言わなかったが、それからも嫌がらせは続いているだろう事は剛志にも予想が出来た。


だからこそ乃里子の迷惑にならないようにと、剛志は新聞部への出入りを控えていた。


乃里子には連絡してあったから、乃里子が剛志を呼び出す事もなく、ほとんど顔を合わせないまま一週間が過ぎたのだ。


そろそろほとぼりが冷めたかと思っていた。


そして気づけばこの状況。


「で、返事は?」


刺々しい声に、剛志は思わず眉を潜めた。


「その前に質問していいか?」


「…どうぞ。」


「お前ら誰よ?」
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