with 2人の居候
「よし」
奏斗さんの横に立ち、気合をいれる。
起こす。
遅刻をされては困る。
「奏斗さん、起きてください」
覗きこむように見る。
きめ細かな皮ふ。
薄い唇。
とがった輪郭。
美しい、といわれるものを兼ね備えた顔だ。
いわゆる、
“綺麗”な顔である。
そして、もっと分かりやすく言えば、
多分、
“イケメン”というのだろう。
「奏斗さん、」
直接触れるのがイヤだったから、近くにあったボールペンでツンツンとたたいてみる。
それでも起きない奏斗さん。