教室バロック





「 え〜… 授業っていっても… 」

突然の事に、皆ザワつきながら戸惑う



「 それに、クウヤのクラスですから?

ナニゴトかしてくると
ワタシ、読んでマシタ!! 」




『 読まれてんよ 』と
大勢の笑い声があがって


那智が「 …しょ〜がね〜なあ…」と
教卓の前に立ち、手をつく



一斉に皆、前へと振り向いて
Mr.スミスは、那智の席に着いた



「 ―…え〜〜…

んじゃあ今日は
俺流、効率的な、ナンパの仕方を… 」


男子連中は
『 おお!! 』と身を乗り出し
女子連中は
『え〜〜?那智のって
イミなさそ〜』と声を揃える


那智が檀上から、中指を立てて
舌を出した



「 ノーノー

コラコラ、Mr.那智
そのリアクション、外国に行ったら
絶対にしちゃいけマセンよ?


それにミナサ〜ン?
ナンパっていうのは、
あながちバカにしたモノじゃあ
ナイヨ?
女性をスマートにエスコートし
舞踏会のダンスに誘う…

社交術の、ヒトツですから! 」


「 …それは若干、違う気がするが 」


乾がポツリと言って、
クスクス笑いがあがり
沸き上がる様に、爆笑に変わった





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