gently〜時間をおいかけて〜
電子レンジから取り出すと、炒飯が美味しそうな湯気を出していた。

莢は料理が上手だ。

おもしろいくらいに、料理上手である。

それをスプーンと一緒にテーブルに持って行くと、
「いただきます」

いつものように食べ始めた。

「変わってない…」

味つけが俺の好みだ。

そりゃ、そうか。

莢は俺の母親だ。

当然息子である俺は、彼女の手料理を食べて育ってきた。

「そう言えば…」

ふと、俺は思った。

俺がここにタイムスリップしてきて、もう何日目なのだろうか?
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