gently〜時間をおいかけて〜
いつも1人のあたしには電話の着信もなければ、メールの着信もゼロだ。

あたしのメアドなんて、誰も知っている訳がないよね。

心の中で呟いて息を吐くと、スマートフォンの電源を落とした。

スマートフォンをカバンの中に入れたその瞬間、ふと目があった。

あたしの斜め右の席に、1人の男が座っていた。

あの人、いつもいるよね?

気がついた時には、あの人はいつもここにいる。

常にあたしの視界に入るように席を選び、そこに座っている。

顔は…帽子で深くかぶっているせいで、全くと言っていいほどによく見えなかった。

まあ、きっとロクでもないブサイクだとは思うけど。

一体何者なのかしら?

まさか、ストーカーとかじゃないよね?
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