私は、みた。
次に、愛。特別に背は高かったりナイスバディじゃないけど、ものすごく可愛い子。どうやったら男の子が落ちるかちゃんとわかってる愛は南ほど遊び人ではないけど、別れちゃったらけろっと次にうつるのでたちが悪い。
ランはショートカットのブラウンの髪を触るのが癖の、クール系の女の子。中学の時から付き合ってる社会人の彼氏と今でも続いてて、それが結構自慢らしい。
まりなは愛と同じく可愛い系の小さめの女の子。自慢は、呆れるけど、自分の巨乳だったりする。不思議と、彼女の恋バナは聞いた事がない。

そして、私、カナ。本名は瑠璃なんだけど、この名前が嫌いな私があだ名で呼べって頼んだところ、どっかのカナっていう有名人に似てるから、カナに落ちついた。私は背は高い方だけど、特別に綺麗でもないし可愛くもない。さすがに自分のことはブサイクとは思ってないけど、他の四人みたいな特別な顔はしてない。あえての自慢は生まれつきウェーブがかかった明るい茶色の髪の毛。医師いわく、突然変異らしい。別に嬉しくもなにもない。
私たち五人は高校一年から奇跡的にずっと同じクラスで、学校ではずっと一緒。受験生な今はたまに家に行って勉強会をひらいたりしてる。

ずっと一緒。それが私の肩に重くのしかかる。みんなが私と同じ大学受けるって聞いた日の夜、私は夕御飯をすべて吐いた。日に日に苦しくなってくるのがわかる。自分の席に座って、目の前に集まって男の子と服とドラマのことを喋るみんなを眺めながら、また同じ質問は頭に蘇り、吐き気がした。自分はなにをしてるのだろう?

「。。。ナ。カナ!」

南の大きな声で我にかえる。

「え?なに?」
「カナ、またトリップしてたよ。」

吐き気を抑えながら笑いを浮かべた。

「あぁ、ごめんね?で、なんの話?」

四人は特に気にすることもなく話を続けた。

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