満月の夜に逢いましょう




キキィ一一…


乱暴なブレーキ音とともに、アタシの身体は宙を舞い、原っぱの上にドサッと落ちた。


…痛くない。


今さっき、車にはねられたはずなのに、身体は痛くないし、意識もハッキリとしている。


目を開けると、何故だか視界は暗くて一瞬戸惑ったけど、直ぐに何かの体温に包まれていることに気づいた。




『…あの。』




アタシが声を発すると、急に視界は明るくなり、安心したような笑顔でアタシを見る男の子と目が合った。




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