俺様狼と子猫少女の秘密の時間①

結局先輩は、一度も喋ることなく綺麗に平らげた。


「ごっそうさん」


「あ、はい…」


えーと。

うーん…?


「また作って来いよ」


「……はいっ」


パアァッと笑顔になって、頷いた。


またってことはまたってことは…!

わーいっやったあ♪


終始にこにこしたまま残りを食べ続けるあたしの横から、ひょいっとおかずをつまんだりもする。


卵焼きは甘党なんだけど、先輩の好みに合わせて砂糖じゃなくだしでやってみた。

意外といけるもんなんだなあ…。


「先輩嫌いなものとかないんですか?」


「甘いもの」


「それは知ってますけど…」


「……特に…ないと思うけど」


ちょっと考えながらそう言った。

なんか意外かも…。

魚きらーい、とか野菜きらーい、とか好き嫌い多そうなのに。


「どんなイメージだ」


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