Snow Princess ~雪の華~
柔らかな曲に乗せてステップを踏む。
キーファのリードは優しく、上手かった。
――ホントにたまにだけど、貴族もいいかもしれない
マリンと共に授業を受けているとはいえ、まだ経験は浅い。
そんなミスも、キーファは上手くカバーしてくれた。
そして曲が終わった。
二人はどちらからともなく顔を近づけ――小さく触れるだけのキスを交わした。
離れた時、二人はもう一度、柔らかく微笑みを交わし合う。
その瞬間、城中に轟音が鳴り響いた。