Snow Princess ~雪の華~

柔らかな曲に乗せてステップを踏む。

キーファのリードは優しく、上手かった。


――ホントにたまにだけど、貴族もいいかもしれない


マリンと共に授業を受けているとはいえ、まだ経験は浅い。

そんなミスも、キーファは上手くカバーしてくれた。

そして曲が終わった。

二人はどちらからともなく顔を近づけ――小さく触れるだけのキスを交わした。


離れた時、二人はもう一度、柔らかく微笑みを交わし合う。


その瞬間、城中に轟音が鳴り響いた。



< 153 / 432 >

この作品をシェア

pagetop