Snow Princess ~雪の華~
「あなたの声は魔法によって奪われたものだから戻ることはないわ。


でも勘違いしないで。
それは身体機能としての声がなくなっただけなの。
もしあなたがマリンのように幽体離脱できたらあなたも声を出せるわ。

マリンは今、体に囚われずに行動している。
だからあなたはマリンと会話が出来た。

大丈夫、いいえお願い!
あの子の為の最後の仕事を!」


リリーは深く頭を下げた。
顔を上げてもらい、リリアはリリーをじっと見つめた。
そして、震える手で筆を動かした。


(最後、とは一体……?)


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