幼い君〜レジスタンス凜Side〜
覚悟を決めて、兄弟の手を引いて大門を叩いた日は今も忘れちゃいない。
今日から俺は…
俺等はヤクザになった。
当然ながら、家は無駄にでかく、大門から玄関までの距離が長い。
黒、又は紺色のスーツを着た顔の整った男達が並び立ち、その間を黙々と歩いた。
玄関が開き目の前にいたのは、想像とは違った優しそうなじいさんだった。
「はよう中入れ。寒そうにしとるぞ?」
そう言ってじいさんは俺達を招き入れてくれた。
じいさんの名前は神楽 獅子郎。
どこにでもいるような、そんなじいさんだった。