この涙が枯れるまで
その感情とは、《この大学に行きたい!!》
僕はこの大学に決めた。夢に向かって進むにはこの大学しかないと思った。
都内の大学だから、通いやすいのも、その理由。
でも極めつけは、写真留学が出来るからだ。
もし写真留学出来たのなら、百合と一緒に行けるかもしれないと思ったからだ。
百合の夢と僕の夢を二人で叶える事が出来ると思ったから。
でもひとつ問題があった。
そこの大学のレベルは高い方に入る。
今の僕の成績では、足元にも及ばない。
僕はため息をつく。
でも諦めるのはまだ早い…頑張ればなんとかなる。
僕は自分を信じた。
僕は携帯を手にとり、電話をかけた。
僕の夢を見付けてくれた百合に。
百合に謝らなきゃいけない。
そして言うんだ
《頑張れ》って。
―プルルル…──
『はい…』
『百合…?』
『優…君…?』
『ごめんね…百合…俺頭回らなくて…』
『ううん…私こそ黙っててごめんね…私優君と離れたくないよ…ずっと一緒に居たいよ…』
『俺もだよ…だから俺百合を応援するから!!!百合が安心して留学できるように』
『え?ホントに?』
『百合と離れても俺の気持ちは変わらないよ』
僕は百合の背中を押した。
誰かが僕にやってくれたように。
次は僕が誰かの背中を押す番だ。