月夜に舞う
明日の夜は楽しみ。
楽しみが持てたのは一体いつぶりかしら?
実際、『楽しい』だなんて感じなかった。
捧げたのではなくて、楽しいと感じる出来ごとがなかったから。
清永・・・あなたは気づかないのでしょうね。
気づくまで、黙っていてもいいかしら?
「私はもう寝るわね。雪、早く寝なさいよ??」
「は~い」
私は自分の部屋に入った。
そして、暗い部屋の中静かに満月を眺めながら物思いにふけていた。