シルバーウルフ -Is this love?-
「20を出す。」

俺は裕太に向けて静かに吐いた。



「どうせ、お前のことだ。もう、邦明にメイのことをあれやこれやと調べさせてんだろ?その資料をなるべく早く俺にもよこせ。」

裕太は完全にKO状態だ。黙ったままで顔を上げない。




“隠し事などせず、全部、吐いちまえよ。”その言葉は喉元で止めた。



……だが


「……あと、青の調合だっけ?また、お前にゆっくり、その話を聞かせてもらうわ。」

トドメの一発。俺はもう、裕太を見なかった。


医院を出た。資料を片手に俺は階段を昇った。



早くシャワーを浴びようと思った。



人を殺した手を綺麗にしようと思った。



その手でメイの頭をもう一度、撫でようと思った。











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