シルバーウルフ -Is this love?-
新しく変えた携帯を開いた。


十字ボタンで選曲した。


携帯のFMトランスミッターで飛ばした赤いマーチのスピーカーから


「LET IT BE.」が流れてきた。






「ビートルズはキリストより人気がある。」


そう失言したジョン・レノンは、クソミソにキリスト信者から叩かれた。



後(のち)に女と薬に傾倒したジョン・レノン。






「LET IT BE.」の当初のアルバム名は「Get Back」だった。


ポール・マッカートニーがメンバーに「元に戻ろう!!」と呼びかける意味が込められていた。


しかし「Get Back」は「LET IT BE.」と名前が変わって、ビートルズの最後のアルバムとなった。






薬に傾くのは愚かなことだ。


女に傾くのはもっと愚かなことだ。






ジョン・レノンの失言は、その44年後にローマ法王庁にようやく赦された。


表しか知らないキリストの教え。


死んだ者に赦しを与えるのは、なんともナンセンスだ。




「LET IT BE…….LET IT BE…….」


赤いマーチにポール・マッカートニーの切ない歌声が響いていた。



助手席のチャイニーズ嬢の横顔を見た。




微笑んでいた。






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