蜃気楼。
そんなサユリを見ながら、

「んじゃぁね。」

と片手をあげると、

「またあいましょぉ!!!」

っと、ブンブンと勢いよく腕を振るサユリは、
素直にカワイイ。

もう一度、じゃぁね。と言って、
私は家に帰った。

少し歩くと、見なれた風景。

カクンッ

イキナリ足から崩れ落ちてしまった私。
体に激痛がはしる。

「ゔっ。」

思わず出る声。
激痛に顔を歪め、そのまま力無く
冷たいコンクリートに体を預けた。

ひんやりとした、冷たさが体に染みる。
しばらくその冷たさを感じ、
私はゆっくりと意識を手放した。



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