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「けど私はお父さんがいるよ。」

「パパに会ったことあるの?」

「うん。ずっと一緒に住んでたよ。」

「あたしもあたしも!」
誰かが急に話に入ってきた。


「え?」
誰だろ・・・

「あ、ごめん。あたし、麻友。私も美咲ちゃんと一緒だよ。」

「そうなの?」

「うん。けど、私はここに4歳の時につれてこられて、それからはお父さんやお母さんに会ってないよ。」

「そうなんだ。」

その話を聞いた後、私はお父さんが本当に迎えに来てくれる事を信じていた。

私は毎日学校へ行き、友達を増やした。そして、やっと、中学生になった。

けれど、お父さんは迎えに来てくれなかった。その時、私はやっと気付いた。私は捨てられたんだ。

お父さんに捨てられた。

だから、このところへ連れてこられたんだ。


時が過ぎ、私は高校生になり、一人暮らしを始めた。
そう。楽しい生活。

楽しいとも言えるけど毎日がとても長く、孤独に感じた。
孤独なのに、楽しいと思ってしまうのはなぜだろう。

私はそれをいつも疑問に思っている。

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